2006年11月26日

第54回NHK杯2回戦第16局△石田芳夫九段対▲結城聡九段 187手完 黒中押し勝 2006.11.26OA








 解説:林海峰名誉天元
 □「結城の攻めを石田がどう受け止めるかが勝負の見所」と解説の林海峰名誉天元の一点予想に違わぬ展開になった。
 □黒1、3、5は張栩流。
 □白は8、10と忙しく打つ。
 □黒11は感じが出ている。参考図Aが黒の注文。白は黒5、9の二間開きが既にある上辺には向かいたくないのだ。
 □それで白12と白は三々にツケた。
 □黒は参考図Bでも良かったが更に厳しく15と切り込んでいった。
 □「白22では隅は捨てて参考図Cと切るのがよかった」と林。
 □白22〜31は白が隅に縮こまり(この隅は後に参考図Dのセキがあり、白は0目。)、10〜20の四子も孤立して面白くない。
 □白は32〜38と右上を治まりに出るが、黒は37など、この白を狙っている。
 □更に白40〜49と補強するが、中央に首を出している、というだけでまだ治まったわけではない。白42ではこう一路左にツケて、左右の白の連絡を計りたいが、それは参考図Eで無理。それに左上の白四子がほぼとられたのは痛い。
 □白50〜52と布石に戻る。
 □黒53〜60は相場か。
 □黒61の消しから84まで右辺の黒地が白地に化し、右下まで連結した白地では黒は身を喰われた形ででかしてない風。特に黒81〜83としたのは白82と立たれて上に穴が空いているのが辛い。で、85の補強が必要となり黒後手。
 □とすれば白も警戒して86、88と中央を補強するが、この時89がその白の足元を掬ってなかなかの手と林。で、白も94と一手かける。
 □左下黒95から戦いが起こる。途中白108がなかなかの巧手で下辺の黒の生死が問題に。
 □黒113、115のツケヒキに白白106とおとなしく接いだのが軟弱。この手では参考図Fとして左辺の黒模様を脅かすほうが優った。
 □白128〜149は白による黒模様の荒らしというよりは、黒をふたつに裂いての攻撃。
 □左辺の黒が分離されてヒヤリとしたが、白も150の備えが必要で、黒151〜155で連絡してほっと一息。
 □で、白も156と本体と連絡。
 □ここで黒は157に手を戻す。
 □で白も用心して158、160と手入れをしたつもりだが、黒163を利かしての167〜171の攻めが強烈!置き一発で白は頓死の憂き目に。白172で参考図Gと頑張りたいがダメ詰まりで白が落ちる。
 
 参考図A 黒11は黒の注文







 これは白が、先に黒5、9と黒が二間開きで先着している上辺に展開する構図で面白くない。

 参考図B 白12でも







 白が12と隅につけてきても黒は15と中央を押し切りたいところ。

 参考図C 白22は切り







 白22はこう切ってみたかった。隅は黒地になっても合計で25目以下でたいしたことない。その調子で白は一目を抱えて全体的にバランスが良い。

 参考図D 隅はセキ







 左上隅にせっかくつくった白地だが、実はこれは手残りで、将来61〜65としてセキにする手(両後手5目)があるので実質2目半の値打ちしかない。

 参考図E 白42は無理







 白42まで行って左右の白が連絡できればいいのだが、黒43で左辺は取られ。


 参考図F 116では左辺の取り







 白116では左辺の二子を取っているのが左上の黒模様を脅かして厚かった。実戦は黒117と白118の交換で左辺の黒が厚くなっている。

 参考図G 白172の頑張りは白頓死







 白172で一路左に打って眼形を確保したいが、それは173〜175でダメ詰まりの白死。










posted by 蔵山車理恵蔵 at 15:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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