2006年11月06日

第32期天元戦五番勝負第1局△山下敬吾棋聖対▲河野臨天元 280手完 黒3目半勝 2006.11.2 岐阜








 解説:彦坂直人九段
 □黒1、5、白2、6と序盤で四隅が星で占められるのは最近では珍しい。
 □黒3とカカリっぱなしにして二連星を敷き、黒7〜15と三々にフリ替わるのは、簡明だが、有力な布石に思える。(これはあおきひとしの意見なのでよい子のみんなは信用してはいけない。わっはっは)
 □白16のカカリに17のハサミはよくある展開。
 □白18、黒19となれば参考図Aが普通の進行。黒17がある以上右辺で白二眼はできないのだから、白20のケイマはタブーだった。
 □ところが山下は平気で、白20をうち、以下白22〜32と右下の白大模様の形成を期す。う〜む、山下“らしい”なぁ。
 □河野は黒33ツケをひとつ利かし、早速右下35〜39と三々入り。
 □が、この河野の行き方は控え室では不評だった。参考図Bが黒堂々としていて、白もこの白九子がいきてないので手が抜けない。
 □実戦は黒39で手を抜き、白40のボーシが絶好調。黒41も軟弱気味だ。
 □白42がけっこうきつい。
 □やむなく、黒は43、45と間に合わせ出黒の連絡した。
 □が、白44が来たおかげで、白48〜52と上辺が破れてしまった。
 □この上辺突破を防ぐために黒45では参考図Cの上辺からのノゾキを決めたいが、これは参考図Dの経過をたどり黒の破綻に終わる。
 □この時点で、形勢白良し、の旗が上がった。
 □黒の上辺は綻んだものの、黒は53、57、59と切り、67と左辺と中央〜下辺の二正面作戦を取るしか道はない。
 □ここで山下、68〜86と後手でも、右下の黒をともかく封じ込める。特に白86押さえなど中央の白との連絡を拒否する辛抱強い手で、これまた山下“らしい”。
 □ここで河野87、89、91と中央に手を入れた後93の地に回った。「中央はシノギ勝負、山下のお手並み拝見」というわけだ。
 □白94はこんなものとして、黒95が強烈な頑張り!「黒95がすごい手でした。黒95は白96の隙があって左下の黒の分断があって普通ありえない手なのだが、これが誘いの隙になりました」(彦坂P)
 □なんと黒107まで進むと白三子は黒の腹中に入り、隅はまだ生き残り。中央の白も薄くなっていて、大逆転。いっぺんに黒良しとなってしまった。
 □では、白96ではどうすればよかったのか?
 □彦坂Pは例えばと、参考図Eを推奨する。
 □がどうもこのあたりの一手一手はあおきの理解を超えている。この2〜3日何回もこのあたりを並べ直したのだがよくわからなかった。
 □いや、そもそも山下の右上白20のケイマからの白の構想のあたりから、その考えについていけない気がしていた。
 □普通は、短いコメントを参考にしつつ、棋譜を何回か並べ直していくうちに、一局の碁のアウトラインが見えてきて、空で棋譜が並べられる(棋譜を暗記してしまう)ようになるのだが、この碁は違った。
 □実戦は黒95に対し、直ちに白96と応じ、以下黒97〜107はなりゆきとはいえほぼ必然の応酬で、あっという間に中央の力関係が白>黒が逆の黒>白になってしまった。
 □以下は黒の勢力圏での黒の一方的な攻勢に碁は終始する。
 □いや、実際は「黒111は108の上から当てるべきだった」とか、細かいニュアンスの解説はあるのだが、あおきにはもはや理解不能である。
 □「白112で碁は闇試合になった」と『週刊碁』(2006.11.13)の記事にはある。そうであるらしい。
 □で、結局闇試合は黒95のナイスな手を放った河野の手に最終的には転がりこんできた、らしいです。以上。

 参考図A 二十世紀(1970年代)旧定石






 これがむかしは普通に打たれていた。

 参考図B 黒33天下堂々の一間トビ







 威風堂々の一間である。まあ、単調ではあり、感想のための感想、という気もするが...。

 参考図C 黒45ノゾキ







 黒45ノゾキに白がおとなしくツイでくれれば黒47で黒は国家安泰だが、白46では↓参考図Dの反発がある。

 参考図D 白46反発







 白46の割り込み一発で黒はギャフンである。

 参考図E 白96ではともかく中央黒を痛めつける







 「白96〜104と、ともかくも中央を攻めて相手の出方をうかがうべし」が彦坂説であるが、白98,100、102と下辺から中央に白の援軍が来ているものの、中央の黒もほとんど生きで実戦の白97(C-8)が狙える陽気でもない。このあたり、正直あおきひとしの棋力では手の是非は全く不明、一手先も見えずお手上げである。


 
posted by 蔵山車理恵蔵 at 21:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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