2006年10月07日

第25期女流本因坊戦五番勝負第1局 △祷陽子五段対矢代美代子女流本因坊戦 241手完 白3目半勝 2006.10.5








 解説:片岡聡九段
 □黒は左辺にミニ中国流を敷くが、上辺を白8、10と割り打たれ(黒11白12と交換し)た形ははやくもゆっくりした形で黒先着の効が薄れていて、コミ6目半の時代では遅れをとっているのかも知れない。
 □というのも黒13としても白14が絶好点で、その傾向(ゆっくりした布石)はいっこうに変わっていない。
 □黒15、17は小林光一流。参考図A参照。
 □すると白18が序盤最大の大場であるにとどまらず、参考図Bの手段が右上隅に生じるので先手になる。従って黒21の手入れが必然。
 □すると、白は先手で白22と左辺の戦いに先着することになる。
 □白22〜36まで、左辺での戦いは互いに反発しあって進んでいくが、黒37と交わしにでたのが弱気だった。
 □結局53まで黒の外勢白の実利というフリ替わりになったが、黒の外勢は断点だらけで薄く、おまけに後手で、結局左辺での戦は黒に誤算があった。
 □白54が左辺の白数子に援軍を送りつつ、黒模様の削減を見て気分の出た手である。
 □黒55のカタツキに白57からのツケノビで反発。白62は参考図Cなら普通。
 □白62〜70と思わぬ所から戦いが起こった。
 □黒71、73は過激。「参考図Dでどうということもなかったのでは」と片岡P。
 □白72〜88と黒模様の中で生き形になれば白は一丁前。
 □黒も75のツケコシを利かして、81、85から77、89と右辺〜中央で黒の模様をかまえるが、当初の構想の左辺〜中央の黒模様がすっかりきえているのが不満。
 □結局この後全局的に小競り合いが各地でつづいたが、最初左辺の実利のリードがものを言って白が3目半あました。

 参考図A 黒17ケイマ






 黒17で隅へのケイマスベリは三々に受けるとは限らず、@パスされるAこの図のように白18と外ツケされて忙しく立ち働かれ、黒が右下隅に小さく閉じこもらないともかぎらないので、近年は小林流の単に二間開きする傾向が強くなってきている。

 参考図B 白18は先手






 実戦で黒19と詰めて白20三々と交換すると左辺が薄くなり、図のように21とまもりたくなるが、そうすると白22で右上三々ツケでここが手になる。ここで白が生きると右上の黒は全体がまとめて一方的に被告の身の上になる。

 参考図C 白62はタケフなら普通






 白62ではタケフにツギ、右辺の黒と白がそれぞれ中央にかわりばんこに進出していけば穏やかな進行だった。

 参考図D 黒71普通に受け






 黒71に受けて下辺に黒地をつくれば普通。










posted by 蔵山車理恵蔵 at 14:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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