2006年07月11日

第61期本因坊戦第6局 △山田規三生九段対▲高尾紳路本因坊 2006.7.11/12 黒中押し勝 








 解説:趙善津九段
 □黒21で定石は黒21カカエだがそれでは隅を白に与え甘いと見た。
 □白22でヒキはない。参考図B
 □封じ手だが、参考図55と57の両方が先手で利けば、黒59からの出切りが成立しそうで、白も対応にけっこう悩ましいのだ。
 □[ここより二日目]封じ手黒55〜白60が先手で利き、黒61とハネられては白も62と戻るしかない。
 □ここで黒は強烈な63の下切り、高尾は一気に碁を決めに来た感じ。
 □白64〜84はやむをえないところだろう。
 □黒85は41分の長考、取りかけの気分。
 □何と山田規三生はここで中央を手抜きして86と逆に右上の黒に王手!
 □黒87〜113で左下からの白の大石は死んだ!
 □白114と右上の黒地の急所に置き!
 □黒右上は構わず、115と切り、中央の黒石に保険をかける。「上辺は捨てても、ここに余禄がつけば勝ち」との冷静な判断か。
 □白116と右上を取り切る。
 □黒117と中央に二重の鍵を下ろす。ここさえ崩れなければ、右下や左上の寄せは恐くない、と言っている。
 □「この碁は寄せ勝負で細かかった」というのが、あおきひとし説である。すなわち、「白138、140のハネツギが右辺のまだ生きてない黒の攻めで先手とみたのが敗着である。」「白238では参考図Dのように、二線のコスミ(ハネツギはふつう両先手6目)を打っていれば白1目半残していた」というものである。
 □黒179で、白が投了した段階で、形勢判断。黒地は左下全体104目+右辺3目+アゲハマ2目=黒地計109目。白地は上辺65目+下辺33目+コミ6.5目+手番と右辺の黒を攻めて得る利得=白地計104.5目+白180以降の利得。
 □つまり、白180で右辺の黒(まだ一眼しかない)を攻めて、4.5目の利得を得る自信は白になかったから、白は投了した。

 参考図A 黒21定石では






 定石(1976年刊『基本定石事典』石田芳夫著)は白24まで隅は白地になるというものだが、この場合右下に白4が先着されているため黒25からの戦いに高尾は今ひとつ自信が持てず、実戦の進行を選んだと思われる。

 参考図B 白22ヒキは白取られ






 白22でヒキはない。白46でワタっているようだが、黒53のカケで下辺の白は丸取られ。

 参考図C 白55以下これだけはない






 黒55ハネと57ヒキが先手で利けば、59からの出切りが成立しそうで、白も忙しいのだ。

 参考図D 実戦の白138が敗着、ここでは二線のコスミを打っておけば白勝っていた






 これならば、あおきひとし流のザツな寄せだと白に1目半残る。








posted by 蔵山車理恵蔵 at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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