2006年07月05日

第26期NECカップ一回戦第6局 △依田紀基九段対▲山下敬吾棋聖 黒中押し勝 2006.6.17金沢








 解説:小林覚九段
 □黒が両目外し、白が高目と目外しと“奇妙な”陣形。「碁打ちは常に可能性を探っている表れです」と小林覚九段。
 □左下で白が大斜に誘った理由は左上隅の白三子の壁を活かしたいから。参考図A常識的な黒27一間は白28、30が名調子。
 □黒37ハネは頑張った手。
 □だから、白38では切ってみたかった。参考図Bとなれば壮大な白模様が好ましい。かといって、黒39で参考図Cの右当ては黒自滅する。
 □実戦の白38黒39となれば無理が通ったかっこうで黒良し。(J-7の断点を狙い、後に黒47まで踏み込める足がかりになっている)
 □黒47とここまで踏み込めるのは、白38黒39交換でここに断点ができているおかげ。
 □白48黒49となれば、黒はずいぶんな利かしだ。
 □黒51は参考図Dと中央から詰めたい。黒13、29、49は隙のある形なのでそれを補強しつつ、白を黒がしっかりしている右上隅に追い込むほうが良い。
 □黒53は荒らせるだけ荒らそうというもの。
 □白54と遮って大きく黒を攻める。
 □黒55〜75まで互いに手筋を応酬。
 □白76敗着。参考図Eなら左辺黒五子は取れている。
 □実戦の白76では黒77〜白90でコウ。
 □黒は91、97、103と近所コウが多い。
 □白は104ツギで妥協するが、黒105で左下隅の白地変じて黒地に。「出入り50目の損」(依田紀基九段)万事休す、である。

 参考図A 黒27一間は白の策略に嵌る






 白28、30で左辺は全ての白石が連動して黒を包み込む感じが好ましい。

 参考図B 白38と切ってみたい






 黒が下当てから這いなら、塗りつけて中央の白模様が四線とはいえ確定地を増やすだけの下辺の黒地よりも優る。

 参考図C 黒38右当ては成立しない






 黒38右当ては逆に下辺の黒が取られてしまう。

 参考図D 黒51攻めは弱い石から






 黒13、29、49は薄いのでその補強をかねてこちらから動くのが棋理というもの。

 参考図E 白76で左辺は白地だった。






 白76でこのように中から動いていれば黒を切断できた。












posted by 蔵山車理恵蔵 at 20:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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