2005年12月17日

第31期天元戦五番勝負第4局2005.12.15▲山下敬吾天元対河野臨七段 黒中押し勝







 □黒1、3の目外し連打は趣向。白4のかかりに15-Dのケイマ以下4線を押して16-Lに構えれば“あおき流目外し三連星”だったがそうはならなかった。残念。
 □黒7の二間のトビに左辺を受けるのは14-Hのボウシがいい調子で右上の高いシマリが働いてくるのを嫌い、白8にツケた
 □黒9〜白18までけわしい戦いだがひとつの定石ではある。
 □黒19で左上の折衝に手抜きして左下に構えると、白も白20黒21と4線の切りと2線の受けを利かしとみて白22右下シマリに回る。
 □つまり黒23白24黒25の黒からの左上の補強は、黒19の左下や白22右下シマリほどではないが、一手の価値があるのに対し、白22の時点での白13-Dヒキは左上隅黒が生きているのでそれほどの価値はないという理屈になる。う〜む、微妙だなあ。はっきり言ってよくわからない気もする。
 □白26と左下の星にある黒にケイマガカリしたが、これに対し8-Cと左上の黒の厚みを背景にはさむのはない、と解説(NHK「囲碁将棋ジャーナル」)の大矢浩一プロ(対戦者の河野臨七段と同じ小林光一門下)は断言する。これもよく分からん。20世紀後半の趙小林の時代からの囲碁の布石理論は全体戦略という観点から衰弱していき、アマの理解を拒むものになったようである。韓国や中国のセチガライ碁に対抗するべく、序盤から地にこだわる精緻な布石になったという見方もあろうが、藤沢秀行-大竹英雄-加藤正夫-武宮正樹という骨太い碁の流れは傍流になったことだけは確かなようだ。
 □黒27、29以下のツケ押さえ定石に白は白32のぼんやりとしたケイマツギで対抗する。「7-Eの堅いツギなら普通。河野らしくない」と大矢プロ。無論善悪は別である。
 □黒35の二間開きは白32(の緩さ)を意識したものか?一間なら手堅いが縮こまりすぎと見たか?
 □白38のサガリは黒7-Bと交換できれば外側からピタピタと締めつけていい捨石になるが黒39とコスまれてみると、このあたりで白はうまい決めつけが出来ない。つまり、白32とのコンビネーションが悪いのである。
 □白40、42に黒43のハネコミが機敏だった。白50まで黒35、37の2子を分断したが、黒53白54が利くのが自慢、黒55〜59を先手で決め手白陣を破り、黒61以下出切っては左辺の白は取られ。勝負は一瞬にして決着した。山下パワーの爆発である。
 □黒71以下略。黒中押し勝。

posted by 蔵山車理恵蔵 at 18:01| Comment(0) | TrackBack(1) | 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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